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シラバス参照

講義コード/Subject Code U430202101 
科目ナンバリング/Course Numbering 043A511 
講義名/Name of Subject 線形代数Ⅲ 
英文科目名/Name of Subject [English] Linear Algebra III 
担当者名/Instructor

高木 寛通

単位/Credits
配当年次/Year of Study 学部 2年~4年 
副題/Subtitle
線形写像と行列のジョルダン標準形を中心に 



授業概要/Course
Description
 1年生の線形代数の講義では、行列と線形写像という2つの新しい概念が導入された。これらは表裏一体のものである。というのは、行列が与えられれば、それは線形写像を定めるし、逆に線形写像が与えられれば、それは行列を用いて理解できる。この講義は、まず、この行列と線形写像の対応の復習をすることから始まる。
 線形代数の究極の目的は、線形写像をよりよく理解することである。より詳しくいえば、線形空間のうまい基底を選ぶことで、線形写像を記述する行列が簡単な形(行列の標準形と呼ばれる)になるようにすることである。この講義では、もっぱら、線形写像のうち、定義域と値域が一致している線形変換を扱う。線形変換を定める行列の標準形を求める方法の1つが、行列の対角化である。これは、すでに、1年生時に学んだように、固有値、固有ベクトルを使うことでできるのだった。この講義で次に復習するのがこの考え方である。
 しかし、線形変換を定める行列がいつでも対角化できるわけではない。行列の万能な標準形の1つがジョルダン標準形である。この講義の最終部分でジョルダン標準形について詳しく説明する。実は、ジョルダン標準形がたまたま対角行列になるというのが、行列が対角化できるということに他ならないので、行列の対角化はジョルダン標準形の理論に含まれているのである。
  
到達目標/Course
Objectives
線形空間、線形写像の概念を思い出し、理解を深めること。
固有値、固有ベクトル、行列の対角化を思い出し、理解を深めること。
ジョルダン標準形の理論を理解し、特に、ジョルダン標準形を不自由なく求められるようになること。 
授業内容/Schedule
実施回/Week 内容/Contents
第1回 線形空間と線形写像(復習) 
第2回 線形写像の表現行列と基底の取り換えによるその変化(復習) 
第3回 固有値、固有ベクトル(復習) 
第4回 固有空間への直和分解可能性(復習) 
第5回 ケーリー・ハミルトンの定理、行列、線形写像の最小多項式 
第6回 最小多項式の応用 
第7回 ジョルダン標準形とは? 
第8回 中間の理解度の確認 
第9回 ジョルダン標準形の求め方 
第10回 ジョルダン標準形の存在定理の証明1 
第11回 ジョルダン標準形の存在定理の証明2 
第12回 ジョルダン標準形の存在定理の証明3 
第13回 ジョルダン分解1 
第14回 ジョルダン分解2 
第15回 理解度の確認 
授業計画コメント/Comments on the Schedule
授業方法/Teaching Method
板書による説明 
使用言語/Language of Instruction
日本語/Japanese   英語/English     日本語・英語以外/Other Language    
準備学習
(予習・復習)/Class preparation and review
1年生の線形代数の内容をよく復習しておくこと。特に、線形空間(ベクトル空間)、線形写像の表現行列、固有値と固有ベクトルについては、本講義で非常に重要です。もちろん、適宜、補足しますが、それほど丁寧に復習する時間的余裕がありませんので、事前に復習しておくのが望ましいです。もし、昨年度使用した講義ノートや資料が事前予習のために欲しい場合は、私まで連絡をください。 
成績評価の
方法・基準/Evaluation
評価項目/Criteria 評価配分(%)/Percentage 備考 / Remarks
学期末試験(第1学期)/First Term examination   60  % 講義内容を参考に出題する。 
学年末試験(第2学期)/Second Term examination      
中間テスト/Mid-term examination   40  % 講義内容を参考に出題する。 
レポート/Reports      
小テスト/Quizzes      
平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等)/Particlpation, Attendance, Group Work, etc.      
その他(備考欄を参照)/Other(see remarks column)      
成績評価コメント
各目標についてどのような点が評価のポイントになるか、具体的に記入してください。/General Comments on the Evaluation Criteria:  
 
課題等(試験やレポート等)に対するフィードバック/Feedback on Exams or Assignments
中間、期末試験の解説を行う。 
教科書/Textbook
教科書コメント/General Comments on the Textbooks
教科書は使用しません。自主作成した講義ノートを使用します。履修を検討の段階で、この講義ノートが欲しい場合は、私まで連絡ください。昨年度のバージョンをお送りします。 
参考文献/Reference
Book
参考文献コメント/General Comments on the Reference Books
履修上の注意/A Note on Registration
その他/Other
Information
今回の講義内容は、線形代数の中では、発展的な部分にあたりますが、大学の数学で線形代数は基礎分野として位置づけられます。せっかく、数学科に入ったからには、基礎は修得して卒業してほしい。それに、線形代数は、Googleのページランキングに応用されるなど、実社会への応用も多いので、皆さんが働くようになって役立つ可能性がある数学の1つだと思います。というわけで、皆さんの積極的な履修を要望します。 
カリキュラムマップ/Curriculum map
以下URLを参照
https://www.univ.gakushuin.ac.jp/life/curriculummap.html
 


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